卒業公演に2作品を提供することになった作者・唐沢による稽古場レポートです
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本日午後2時半より、テアトル・エコー稽古場にて、研修生卒業公演の稽古が始まりました。
今回卒業公演に出演する研修生は、男性7名、女性13名の計20名。
年齢は20歳〜30歳程度。
この年齢層、男女比、人数が前提にあって、なるべく多くの人に見せ場を与える……という条件を満たす作品を見つけるのはなかなか難しく、卒業公演を担当する演出家さんは毎回頭を悩ませているようです。
今回私が提供した2作品は、2004年の春に名古屋で上演されたレパートリーで、このうち「ファイティング・マザー」は前年の「名古屋文化振興賞」に入選した作品です。
名古屋ではそれぞれ年齢相応の役者さんが演じてくださいましたが、今度は若い人ばかりになるので、その中で年齢差をどこまでうまく出していけるかが課題になると思います。
現実離れしたキャラならまたべつでしょうが、この2本はいずれも等身大のキャラばかりが登場するお話だけに、よけいに難しいかもしれません。
まず最初に演出家の永井さんから「この作品を選んだ経緯について」簡単に説明があったあと、どの役がダブルでどの役がシングルかについて発表がありました。
以下、作品をご存知の方のために、一応内訳を書いてみます。
「マダム・ノアールの占い事件簿」
マダム・ノアール → ダブル
千佳子(客) → ダブル
橋 本(客) → ダブル
倉 谷(助手) → ダブル
柳沢姉(客) → 2役
柳沢妹(客) → 2役
「ファイティング・マザー」
菜 摘 → ダブル
木綿子 → ダブル
拓 郎 → ダブル
杏 子(従業員) → シングル
郁 子(客) → シングル
佳 苗(同僚) → シングル
望 月(同僚) → 2役
給 仕 → 2役
女子高生1 → 2役
女子高生2 → 2役
2役となっている部分ですが、柳沢姉妹をやる2人はもうひとつの作品で女子高生2人をやります。
柳沢姉妹は浮世離れしたキャラなのでいかようにも料理できます(ちなみに「マダム・ノアールの占い事件簿」の上演は今回が3回目になりますが、名古屋では不叶姉妹みたいな感じで、徳島では和服の姉妹で登場していました)。それと女子高生を同じ人がやるというのはお客様が観ても楽しめるのでは?と思います。
また、望月と給仕はどちらも出番は少ないのですが、望月は一瞬の派手な登場で饒舌に語りまくって場を壊す役、給仕は職業的なセリフのみで控えめに存在しながらもその場をまとめる役で、その2つを1人が演じるのもおもしろいかなと思います(ちなみに名古屋では給仕役は一番のベテラン役者が据えられていました)。
この時点で全員に紙が配られ、「自分がやりたいと思う役」を書くようにという演出からの指示が…。
もちろん、希望がそのまま通るわけではありませんが、一応参考にはするようです。
その後、初めての読み合わせが始まりました。
といっても役はまだ決定していませんので、端から順番に割り振っていくというやり方で永井さんが役を指名。
席の並びはたまたまそう並んでただけなんですが、なんとなくそれらしい人がそれらしい役にあたっていくのが不思議でした(笑)。
まずは「マダム・ノアールの占い事件簿」を、次に「ファイティング・マザー」を読んで、だいたい4時半すぎに終了。
当然のことながら、今日は読めなかった人もいるので、明日の稽古ではまた組み合わせを変えてもう一回読んでみるとのこと。
今回、稽古期間は決して充分とは言えません。
まだ3ヶ月もあるじゃないかと思われるかもしれませんが、年末年始は稽古はお休みになりますし、なによりも来週から1ヶ月以上永井さんが旅公演に出てしまわれるので、実質は2ヶ月あるかないかです。
なおかつ、永井さんいわく「60回稽古があっても、2作品をダブルでやると4作品作るのと同じなので、1つに割ける時間は15回しかなくなる」わけで、時間があるようでないんですね。
演出からは「稽古に時間がとれない分は、自分と同じ役をやる人をよく観察して、おいしい部分をとりいれることで補ってください」というお話。
ダブルというのはお互いライバル意識も出ますし、「あいつがやったから俺は絶対にそういうふうにはやらない」と意固地になってしまう人もいるかもしれませんが、同じ役を作っていく以上、共有できる部分というのは必ずあるわけで、そこは効率よく吸収してくださいね、ということでした。
また、永井さんからは「こちらからあれこれ言うのは極力避けたい。できるだけ自分たちで考えて役を作ってほしい」というお話もありました。
今日はまだ真っ白な状態での第一歩でしたが、これから皆さんがどのように成長していくのか楽しみです。
というわけで、稽古初日のレポートはこのへんで。
今回卒業公演に出演する研修生は、男性7名、女性13名の計20名。
年齢は20歳〜30歳程度。
この年齢層、男女比、人数が前提にあって、なるべく多くの人に見せ場を与える……という条件を満たす作品を見つけるのはなかなか難しく、卒業公演を担当する演出家さんは毎回頭を悩ませているようです。
今回私が提供した2作品は、2004年の春に名古屋で上演されたレパートリーで、このうち「ファイティング・マザー」は前年の「名古屋文化振興賞」に入選した作品です。
名古屋ではそれぞれ年齢相応の役者さんが演じてくださいましたが、今度は若い人ばかりになるので、その中で年齢差をどこまでうまく出していけるかが課題になると思います。
現実離れしたキャラならまたべつでしょうが、この2本はいずれも等身大のキャラばかりが登場するお話だけに、よけいに難しいかもしれません。
まず最初に演出家の永井さんから「この作品を選んだ経緯について」簡単に説明があったあと、どの役がダブルでどの役がシングルかについて発表がありました。
以下、作品をご存知の方のために、一応内訳を書いてみます。
「マダム・ノアールの占い事件簿」
マダム・ノアール → ダブル
千佳子(客) → ダブル
橋 本(客) → ダブル
倉 谷(助手) → ダブル
柳沢姉(客) → 2役
柳沢妹(客) → 2役
「ファイティング・マザー」
菜 摘 → ダブル
木綿子 → ダブル
拓 郎 → ダブル
杏 子(従業員) → シングル
郁 子(客) → シングル
佳 苗(同僚) → シングル
望 月(同僚) → 2役
給 仕 → 2役
女子高生1 → 2役
女子高生2 → 2役
2役となっている部分ですが、柳沢姉妹をやる2人はもうひとつの作品で女子高生2人をやります。
柳沢姉妹は浮世離れしたキャラなのでいかようにも料理できます(ちなみに「マダム・ノアールの占い事件簿」の上演は今回が3回目になりますが、名古屋では不叶姉妹みたいな感じで、徳島では和服の姉妹で登場していました)。それと女子高生を同じ人がやるというのはお客様が観ても楽しめるのでは?と思います。
また、望月と給仕はどちらも出番は少ないのですが、望月は一瞬の派手な登場で饒舌に語りまくって場を壊す役、給仕は職業的なセリフのみで控えめに存在しながらもその場をまとめる役で、その2つを1人が演じるのもおもしろいかなと思います(ちなみに名古屋では給仕役は一番のベテラン役者が据えられていました)。
この時点で全員に紙が配られ、「自分がやりたいと思う役」を書くようにという演出からの指示が…。
もちろん、希望がそのまま通るわけではありませんが、一応参考にはするようです。
その後、初めての読み合わせが始まりました。
といっても役はまだ決定していませんので、端から順番に割り振っていくというやり方で永井さんが役を指名。
席の並びはたまたまそう並んでただけなんですが、なんとなくそれらしい人がそれらしい役にあたっていくのが不思議でした(笑)。
まずは「マダム・ノアールの占い事件簿」を、次に「ファイティング・マザー」を読んで、だいたい4時半すぎに終了。
当然のことながら、今日は読めなかった人もいるので、明日の稽古ではまた組み合わせを変えてもう一回読んでみるとのこと。
今回、稽古期間は決して充分とは言えません。
まだ3ヶ月もあるじゃないかと思われるかもしれませんが、年末年始は稽古はお休みになりますし、なによりも来週から1ヶ月以上永井さんが旅公演に出てしまわれるので、実質は2ヶ月あるかないかです。
なおかつ、永井さんいわく「60回稽古があっても、2作品をダブルでやると4作品作るのと同じなので、1つに割ける時間は15回しかなくなる」わけで、時間があるようでないんですね。
演出からは「稽古に時間がとれない分は、自分と同じ役をやる人をよく観察して、おいしい部分をとりいれることで補ってください」というお話。
ダブルというのはお互いライバル意識も出ますし、「あいつがやったから俺は絶対にそういうふうにはやらない」と意固地になってしまう人もいるかもしれませんが、同じ役を作っていく以上、共有できる部分というのは必ずあるわけで、そこは効率よく吸収してくださいね、ということでした。
また、永井さんからは「こちらからあれこれ言うのは極力避けたい。できるだけ自分たちで考えて役を作ってほしい」というお話もありました。
今日はまだ真っ白な状態での第一歩でしたが、これから皆さんがどのように成長していくのか楽しみです。
というわけで、稽古初日のレポートはこのへんで。
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公演詳細
「マダム・ノアールの占い事件簿」
「ファイティング・マザー」
作 ●唐沢伊万里
演 出●永井 寛孝
出 演●テアトル・エコー研修生(5期)20名
公演日●2009年2月
12日(木)19;00(桃)
13日(金)14;00(桃)/19;00(桜)
14日(土)14;00(桜)/19;00(桃)
15日(日)14;00(桜)
計6回公演
料 金●2,000円(全席自由)
会 場●エコー劇場(恵比寿)
問合せ●テアトル・エコー
「ファイティング・マザー」
作 ●唐沢伊万里
演 出●永井 寛孝
出 演●テアトル・エコー研修生(5期)20名
公演日●2009年2月
12日(木)19;00(桃)
13日(金)14;00(桃)/19;00(桜)
14日(土)14;00(桜)/19;00(桃)
15日(日)14;00(桜)
計6回公演
料 金●2,000円(全席自由)
会 場●エコー劇場(恵比寿)
問合せ●テアトル・エコー
※公演は無事終了しました
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プロフィール
HN:
唐沢伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家
自己紹介:
東宝アカデミー劇作家養成講座修了
劇作家集団「一葉会」メンバー
<受賞歴>
「ファイティング・マザー」
(名古屋文化振興賞戯曲部門入選)
「病院ミシュラン」
(テアトル・エコー創作戯曲賞佳作入選)
<上演歴>
「マダム・ノアールの占い事件簿」「ファイティング・マザー」「ハーフムーン」「セッション」
東宝アカデミー劇作家養成講座修了
劇作家集団「一葉会」メンバー
<受賞歴>
「ファイティング・マザー」
(名古屋文化振興賞戯曲部門入選)
「病院ミシュラン」
(テアトル・エコー創作戯曲賞佳作入選)
<上演歴>
「マダム・ノアールの占い事件簿」「ファイティング・マザー」「ハーフムーン」「セッション」
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